ふじの治療室

犬と鍼灸師

治療雑感(2024/03/18)

身体というのは知れば知るほど精巧に作られているなと感心する。

この美しく設計された構造や機能に狂いが生じた時「身体の設計にはミスがあるはずがない」ということを前提に戦略を組み、施術する。これが基本である。

が、その基本が覆されることがたまにある。「そんなはずはない」「これで痛いと感じるわけがない」そう思わせられる症例に出会すと自分の中の土台が崩されそうになる。だが基本は基本だ。例外はある。患者が「痛い」といえば何がどうであろうと「痛い」のだ。そこは変わらない。

変わらないのならば、私の知らないことが身体にはまだあるということだ。だから勉強は終わらない。いつも分厚い本を読んでいる私に「いつまで勉強し続けるの?もういいんじゃないの?」と姉に聞かれたことがあるが、とんでもない。終わりなんて到底見えてこない。そして理解されないけれど、これが面白いのである。