ふじの治療室

犬と鍼灸師

私の膝が痛い


第1位 腰痛


第2位 肩こり


第3位 膝痛



 


これは治療院にやってくるお悩みベスト3ですが、60代以上に年代を絞ると1位は膝痛になります。私自身、膝痛というものになったことがなく、高齢の方々が痛がるのを「見る」しかできなかったのですが、ついに「感じる」ことができました。


 


痛めてしまってからも仕事の日々は続くので足を少し引きづりながら施術をしていたら「先生でも痛めたりするんですね」なんて言われて恥ずかしかったのですが、誰であろうとカラダに無理をさせたら壊れます。壊れる前の悲鳴が痛みなので治療家だろうが何だろうが正常なカラダを持っていれば悲鳴をあげます。悲鳴をあげてくれたカラダに感謝です。


 


さて、原因は「2週間で180度開脚!」というYouTubeの動画を見ながらのストレッチで無理を続けたこと。痛みの箇所は鶩足部で、膝の深い屈伸で激痛、浅い屈伸だと微痛、長時間座っていると立ち上がるのが困難。立ち上がりから数歩さえ我慢すればあとは普通に歩行可能。階段が辛くて、平家に憧れ始める。これはまさに、私の元にやってくる高齢の方たちの膝の痛み方とほぼ一緒。「これがあの人や、あの人が伝えたかった痛みかぁ…辛い…」と顔を浮かべながらしみじみ。明確な痛みが起きたのはストレッチを始めてから2週間。2週間で開脚目指していたのに、2週間後に膝を曲げることできなくなるという結末に苦笑しながらも、こいうときは自分の体を実験体にするのがこの職種の宿命。いざ!人体実験!


 



1 すべてのトレーニングを中止して48時間放置→変化なし


2 痛めている箇所に鍼を刺す→悪化


3 膝関節を徒手矯正→悪化


4 膝内側に手当て(1次呼吸?)→痛み5割減→翌日に戻る


5 自分で骨盤調整→痛み7割減→翌日に戻る


6 座位+臥位+立位で細かくセルフ骨盤調整をリトライ→7割減→戻りなし


7 以前に背骨調整のやり方を教えていた母親に依頼→痛み消滅



 


それから1週間再発なし。トレーニングで負荷もかけているが問題なし。要するに元気!ちなみに母は素人ですし、当然解剖学も何も知りません。簡単に教えただけでできてしまう母親が何者なのか、私の教え方がすこぶる上手なのか、昔からいろんな意味で感覚が鋭い人ではありますがよくわかりません。私が背中が痛くて辛かったときに、なんとなく手の触れ方と動かし方を教えたら、非常に気持ちのいいタッチだったので、それ以来、定期的にやってもらっています。 この年齢になって母の手の癒し効果を実感しています。


 


ちなみにYouTubeのストレッチは何も悪くない。「無理はしないでください」としつこく言っていたのを無視して続けた私が100%悪い。普段、患者さんにもストレッチやトレーニング方法を教えているが「無理はしないこと」「違和感や恐怖感を感じたら一度止めること」と言っているのに自分は守っていないという私が悪い。これが全てに通ずる「無理は禁物」ですね。