ふじの治療室

犬と鍼灸師

「やすむ」ことは難しい

人は脳が働いている限りはカラダが休めないようにできているという。本当の意味で「やすむ」ができている人はどれくらいいるのでしょうか。私はあまりできていないかもしれませんね。

起きているときは交感神経、やすむときは副交感神経がそれぞれ働いてくれています。脳を機能させるために全身を緊張させて血液を頭に集める仕組みがあるのですが「脳が働いている」という状態は=「交感神経が働いている」ということになるので=「休んでいない」ということになります。本人がいくら休んでいると思っていてもテレビ画面を見ながら横になっていたりすることは休んでいることになりません。

睡眠も寝る直前まで脳に労働を課していれば交感神経の状態にあります。交感神経から副交感神経へスイッチが切り替わるのは緩やかに時間をかけて起こるものです。寝たらすぐに副交感神経スイッチが入るわけではありません。睡眠直前まで交感神経が高ぶった状態であれば、副交感神経の「やすむ」状態になるまでに時間がかかってしまいます。。長く睡眠をとったにも関わらず体が回復していないと感じるのはそれが理由です。

インターネットが各家庭に繋がり、媒体はパソコンからスマホへとどんどん小さくなり、いつでもどこでも情報が目の前にある現代の生活は、常に交感神経の興奮で成り立っています。その為に、うまくカラダを休めていない人がほとんどです。つまり「やすむ」というのは『頭を空っぽ状態にする』ということになります。頭を空っぽにするっていうのが本当の意味での「やすむ」であり、最高の「やすむ」なのです。

そうは言われても空っぽなんてできないという人もいます。そういう人たちには訓練して『頭を空っぽ状態にする』をできるようにしていく必要があり、最初は苦戦するでしょうが慣れると非常に気持ちのいいものです。私はいつものトレーニングに瞑想などを取り入れようとしていますが、メニューから省きたくなるのは何故なのか。あまり実践していないので偉そうに言えません。言えることは「やすむ」って難しくないですか?